会社を辞めて、独立、フリーランスで生きていくのって、どうなんでしょう?
そのヒントが、銀行を舞台にしたドラマ半沢直樹でおなじみの池井戸潤作「オレたちバブル入行組」の中に、独立してフリーランスとして働く厳しさを語る場面がありました。
これからフリーランスになりたい!という方にとっても、非常に参考となりますのでご紹介します。
銀行員が独立することとは?
安定したイメージの銀行員が独立することってそもそもあるんでしょうか?
早期退職制度を利用して銀行を去っていく行員はかなりの数に上るが、独立した者に限っていうと、きちんと生計が成り立つ者はあまりなく、さらに銀行時代の年収を上まわる者となるとほとんどいない。
銀行を辞めて、独立する方は結構いるんですね。でもそのほとんどが成功してないようです。
それはなぜなのでしょう?
銀行退職者で独立するとなると、たいてい旗揚げするのがコンサルタント業なのだが、成功するのは難しい。
銀行員時代に企業への融資や営業活動などはやっていたはずです。これまでの経験を生かして行こうという方向性は間違ってない様に思います。
そして続きます。
独立したら彼らが最初にすることは、かつての取引先を回ることである。取引先は、銀行にいた時代にはなにかと尊敬され、ちやほやしてくれた相手だ。
まず、銀行員時代に訪問していた取引先など、こちらも銀行員時代の人脈をいかそうと言うことなので、悪く無いように感じます。
ところが、辞めてから回ってみると、たいていは警戒され、迷惑そうな顔をされる。期待したコンサルの依頼などあるはずもなく、お義理の茶ひとつで、「まあがんばってよ」で体よく追い払われるのがオチだ。
営業職だとこれを一人でやったら何千万の年収になる!なんて夢を見ることはよくあります。我々が思っている以上に企業の看板は大きいのです。
そして、断られ続けることで、コンサルで食っていこうという揚々たる気分は次第に萎えていきます。
いかなる理由があろうと、銀行員は銀行をやめた瞬間、銀行員ではなくなる。ところが、この当然のことがわからない銀行員が意外に多い。(中略)
元融資課長に元副支店長。”元”銀行員には、身分が変わってもまだ銀行員気分から抜け出すことができない者が少なくない。
転職や地域での活動などで、もっとも嫌われるのは、会社の役職を引きずってしまうことといいます。
ましてやフリーランスで働く上で、前にいた会社の論理を振りかざしても、うまくうまくいかないケースが多いんですね。
そしてはたと気づくのだ。取引先が自分に平身低頭していたのは、実力に感服していたわけではなく、ただ、融資課長や副支店長といった肩書きがあったからだと。いかに銀行の看板が大きかったかと。
そして自分は銀行員ではないのだと。
自分の実力の無さに気づいたときに、同時に銀行の看板の大きさに気付きます。もうその時には銀行に戻ることはできず、今後の生活に不安を抱えて生きていくことになります。
独立に失敗するケースまとめ
ここまで簡単にまとめると、
銀行員が、独立で失敗しているケースは、
・独立についての計画性がない
・仕事が銀行の業務そのものである
・会社の看板を頼りにしている
といった要因があります。
ここまで、失敗するケースを見てきましたが、一方で独立して成功している方々もいるはずです。
独立で成功する銀行員は何が違うのでしょうか?
次に独立して成功するためのヒントがありましたのでご紹介します。
独立に成功する人に共通することとは?
少なくとも、元銀行員の経歴を生かして独立するのであれば、本や雑誌に寄稿し掲載されるほど「書ける」か、何度かはある講演の機会を逃さずリピーターが来るほど「話せる」かどちらか、あるいはその両方のスキルがなければならない。
独立してもやっていけるのは、「書く」ことと「話す」ことで、生計が立てられるくらい能力が高い人ということです。
この記事で、こちらのシーンを紹介させてもらったのは、私も人の能力を突き詰めていくと、「書く」と「話す」になると思っているからです。
もちろん、日々情報を仕入れたり、思考することは大切なことです。
ただ、人の学びや成長は、「書く」と「話す」に表れます。それが、人を感動させ、共感を得て、つながりになって大きな仕事に発展してゆくのです。
もし将来、会社を離れて独立して働こうと思ったとしても、現在の会社で働いているときからでも、意識して「書く」力と「話す」力を徹底的に伸ばすことが、独立後も継続して仕事をしていくことが可能になります。
そして物語はこう続きます。
そもそも、それぐらい能力のある人間なら、銀行にいても成功している。
エッ!?
もともこもない様な話しですが、会社で仕事をしていく上でも、「書く力」と「話す力」は、それだけ役に立つスキルだということです。
また、独立や起業は、一人でも生きていくという覚悟と、入念な準備が重要です。
今の仕事に不満があるという理由で行うものではないということも語られています。
最後に
以上、半沢直樹の名場面から、独立、起業についての失敗と成功についてみてきました。
半沢は、本編のラストのシーンでこんなことも言っています。
夢を見続けるってのは、実は途轍もなく難しいことなんだよ。その難しさを知っている者だけが、夢を見続けることができる。そいうことなんじゃないのか
フリーランスは、厳しい面もありますが、その分挑戦するだけの魅力があるものです。
一度きりの人生。
後悔の無いようにして生きたいですね。
posted with ヨメレバ
池井戸 潤 文藝春秋 2004-12-10
ドラマと原作が違いすぎる!と言われてしまうこともありますが、原作もドキドキさせられる面白い展開に、かなり引き込まれます。まだ読んでいない方は、この機会にぜひ
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