こんにちは、2児の父親コーチです。
さて、今回は、子育ての中でも非常に悩ましい、お勉強について考えてみたいと思います。
お子さんは、きっちり計画を立てて、毎日の学習を進めてられていますか?
何にも言わなくても、勉強が大好きというのであれば良いのですが、ついついゲームをしてしまったり、なかなかうまくいかないものだと思います。
なぜ勉強する習慣はなかなか身につかないのでしょうか?
すこし専門的な話になりますが、心のメカニズムからご紹介します。
Contents
勉強の習慣化はなぜ困難なのか
大きな力を持つ潜在意識のプログラム
ご存知の方も多いとは思いますが、私たちの意識には、普段意識できている「顕在意識」と「潜在意識」があります。
顕在意識は、普段私たちが意識できている意識。
潜在意識は、意識の水面下にあり、普段意識ができていない部分です。
この意識できない潜在意識の力は、考えている以上に大きくて、実は自分の考えや意思で行動していると思っている多くのことが、潜在意識のプロセスに影響を受けています。
潜在意識のプロセスとは
次に、潜在意識のプロセスをご紹介します。
勉強習慣を身につける上で、ぜひ知っておいて欲しい内容なので、もう少しお付き合いください。
潜在意識のプロセスは、以下のような流れで作動します。
何らかの事実や情報(入力) → 経験や価値感に基づくイメージ → プログラム作動(反応)
例えば、勉強するということ(入力)に対して、「後で充実感がある」などの良いイメージを持っていれば、良い反応が、「つらいだけ」などの悪いイメージを持っていれば、悪い反応が起こるということです。
勉強に対する感情の持ち方や取り組む姿勢などは、このプログラムに影響を受けているんです。
そこで、勉強習慣がない人が、良い勉強習慣を身につけるためには、このプロセスを変えていかなければならないのです。
次に、潜在意識の特徴をふまえ、どのように潜在意識のプログラムを変えていくかをご紹介します。
心の現状維持メカニズム
人間には、元々、体温を一定に保つなど、健康や生命を維持するための機能が備わっています。
これを「ホメオスタシス」、日本語では「恒常性」といいます。
神経系や内分泌系のこのような作用は、脳にも影響を与えており、心の働きも、一定を保つようになっています。
例えば、嫌なことがあって心にダメージを受けても元に戻らなければ、人となんて関われません。
また、毎日自分が誰かわからなければ、まともな生活ができなくなってしまうので、自分を一定に保つように設計されているんですね。
つまり、潜在意識の特徴は、「現状を強く維持する」ということ。それもかなり保守的にです。
急に生活を変えたり、普段しないようなことをしようとすると、潜在意識は自分ではなくなってしまうと判断して、必死に元に戻ろうと強い作用が働きます。
ダイエットの失敗や3日坊主というのは潜在意識にとっては、自分を守る合理的なメカニズムなんですね。
そこで、このメカニズムを変えていくためには、「少しずつ、時間をかけてゆっくりと」行っていく必要があるんです。
勉強習慣をつけるために行う1つのシンプルな方法
ここまで、潜在意識のメカニズムと特徴についてご紹介しました。
ここからはいよいよ、勉強習慣を身につける方法をご紹介していきます。
絶対にできることを、1週間続ける
潜在意識のプロセスを変えていくポイントは、「少しずつ、時間をかけてゆっくりと」でした。
まずは、絶対にできることを1週間続けることです。オススメしているのは、時間になったら「机に座ること」です。
間違っても、「問題を1問解く」なんて設定してはダメです。たった1問でも勉強にすらならないのでは?と思われる方も多いと思います。
1週間と言いましたが、これ実は、習慣を身に付けるプロセスなので、今後もずっと続けて行ってほしいものなのです。
なので、熱が出ても、遊びに行く予定があっても絶対にできるレベルでないといけないわけです。
また、続けて行くためには、先ほどの潜在意識の現状維持メカニズムにひっかからないレベルである必要もあります。
一つの良い習慣が、きっかけとなって、他の行動にも良い影響を与えていき、その後の行動も大きく変えていきます。
この小さな取り組みが、今後の変化への入り口になるんです。
「毎日必ず机に座る」という習慣が、勉強のきっかけとなり、結果として圧倒的に勉強時間に差がついてくるようになります。
一週間と期限を設けたのは、今後も自分で立てた目標を達成するという習慣をつけるために、「自分で立てた目標を絶対にやりきって達成する」ためです。
自分で決めたことは絶対にできるという癖を心につけていくんです。
なのでこの一週間は何があっても続けられる時に、続けられるレベルで開始してください。
この習慣が付いたら、次は「とりあえず教科書やテキストを開いて眺める」などの次な小さなステップに移っていきます。
おまけ
ちなみに、勉強系の目標は、テキストを何ページ読むとか、問題を何問解くなどの目標を立ててしまいがちですが、これ実は、非常にハードルが高く、続けるのが困難ない目標です。
だから、机に座る習慣が完全に身につき、次の目標を設定する段階では、生活のなかで勉強のための「時間を確保する」という切り口の方が続けやすいものになります。
まとめ
以上、潜在意識のメカニズムから勉強をする習慣について簡単な方法をご紹介しました。
シンプルですが、効果大です。
もちろん、ただ机に座り続けると、自然と頭が良くなるわけではないのでご注意くださいね。
参考になれば幸いです。
今回参考にした書籍は、こちらです。
心のメカニズムから習慣化の事例などが、シンプルかつ豊富に取り上げられています。
posted with ヨメレバ
三浦 将 クロスメディア・パブリッシング(インプレス) 2015-11-24