チーム目標を達成する計画づくり:営業管理職が注目すべきKPI管理のポイント

こんにちは、ひといくです。久しぶりの更新となりますが、
日々、営業系の管理職として仕事をしております。

さて、本日のテーマはチームとして目標を達成するための考え方について書いていこうと思います。

まず大切なことは「チーム全体の方向性」と「メンバー個人の役割」を明確にし、
それを支えるKPI(重要業績評価指標)を正しく設定・運用していくことが大切です。

特に営業職は、「とにかく数字さえ上げればよい!」ということにもなりがちで、
「私自身も管理職になったばかりの頃は、売上一辺倒で、自分自身も業務に追われ、
結果的にチーム全体が疲労してしまった経験があります。

こちらの記事では、チームの目標達成につながる計画づくりやKPI管理のポイント、
悩ましい点や失敗談などもご紹介できればと思います。
新任管理職の方や、KPIの運用に苦労している方々の参考になれば幸いです

1. 目標達成に大切なのは「計画づくり」

まず、営業部門で最も大切なことは何でしょうか?
それはもちろん売上目標を達成することに間違いはないでしょう。
ただ、「〇〇万円売れ!」とただ言われるだけだと誰でもつらいものです。
そこで、{成果}と{プロセス}に分けてその過程も評価しようとすると思います。

目標達成において大切なのは「計画づくり」です。
単に、「売上目標は○○万円」といったゴールだけを求めるわけではありません。

その目標を実現するために必要な行動や、行動の進捗を管理する仕組みを合わせて一緒に考えること、
そして期中は育成を目的として進捗を視点できるようにすることが大切だと思います。

プロセスについても、ただ数値を設定されるだけでは、
メンバーとしては「その数字をどうやって達成するのか」「何を優先して行動すべきか」がわからず、
やらされ感からかえってやる気を失ってしまうことが多いです。

管理職の役割は、目標の背景をメンバーに丁寧に共有し、
その「どうやって到達するのか」という行動計画を一緒に考える。
その上で、行動計画を立てる際に役立つのがKPIです。
次章では、営業チームでよく使われる指標の例を見ていきましょう。

経営管理職が注目すべきKPIの基本

KPI(Key Performance Indicator)とは、「目標達成に重要な指標」のことを言います。
最終的な売上や契約数といった「結果」を重視するのは当然ですが、
KPIではそこに至るまでのプロセスを数値化し、納得感をもって取り組むことになります。
また、計画の進捗や課題を見出すことが可能となります。

新規顧客開拓の場合、「コール数」「商談数」「提案数」などになりますが、
最終的なゴールである「成約数」や「売上高」に進むまでの段階を、細かな行動単位で分解し、
その数字を定期的にチェックしていくイメージです。

KPIを設定することが重要なのは、「チーム全体の方向性から納得できる指標であること」
「達成可能で、かつやりがいがあること」であることです。

これ先ほども話した通り、プロセスを数値化すると、売上目標だけなのとあまり変わりません。
そこで、日々、部下の行動や声に耳を傾け、修正していくことが必要です。

基本は、KGIからKPIを考える


KGI(Key Goal Indicator)は、最終的に達成すべきゴールを数値化したものです。
営業の場合は「売上高」や「契約数」などですね。

計画づくりの際には、まずKGIを設定し、そこから必要な行動を洗い出し、
そこを定義していくことでKPIとなります。

まず、KGIを「今期○○円の売上」など、具体的な数値で決める。
そこから、プロセスに分解して、ゴールに至るまでの行動を分解していきます。
(例:リスト作成→アプローチ→商談→提案→意思決定支援→契約)
それぞれのプロセスを定量化できる指標(KPI)を設定していきます。
(例:週に何件のリストを作るか、月に何件アプローチするか等)

こうして、ゴールから、論理的に考えることで、
メンバーが「なぜこのKPIを守らなければいけないのか」
「最終的にどの数字を目指しているのか」が分かりやすくなります。
また、メンバーがどこで失敗しているのかも分析しやすくなります。

進捗管理とフィードバックのポイント

営業マネジャーの最も大切な仕事と言われれば何でしょうか?
それは、「メンバーの仕事の進捗を進めること」です。

KPIは設定して終わりではなく、実際に仕事を進めるために運用するものです。
特に、計画が狂うのは、想定外のトラブルや環境変化だけではく、
特定の業務に何となく負荷をかけられていることからも生じます。

そこで、定期的な進捗共有は徹底した方がよいでしょう。
週 1 回、あるいは月 1 回など、チーム全体で進捗を確認する場を確保します。
KPI の達成率や、達成できなかった場合の課題などを共有し、それに対して対策をメンバーで検討します。

特にKPIの達成が難しい状況が続いている場合は、要注意です。
知らず知らずに、家庭環境やモチベーションから影響を受けている場合もあります。
なるべく早めに原因を突き止め、場合によっては支援に入る必要もあるでしょう。

また、チームで共有することも大切ですが、個人的に話しずらい内容もあるので、
早め早めにサポートするようにしていきましょう。

チームとのコミュニケーション

KPIが計画的に進む秘訣は、メンバーとの関係性も大きく影響します。
支援が必要といっても、管理職が「指示を出すだけ」「やってあげる」では、メンバーの主体性は育ちません。

ただ、やれというのが管理職ではないし、代わりにやってあげることが正解でもありません。
特に日本人は代わりにやってしまうタイプのスーパー営業担当タイプの管理職が多くいると思います。
それで潰れてしまった先輩も多く見てきました。

任せる、やらせるというのは非常に我慢と忍耐が必要になります。
ただそこであきらめると誰も成長しません。
「メンバーが主体的に考えて、行動するには」を常に考えたいでね。

上から降りてきた目標よりも、自分たちで考えた目標のほうがやる気が出るのは当然です。
全体の方針やビジョンを示したうえで、具体的な数値設定は部下と対話しながら決めるやり方がおすすめです。

そして、失敗事例を臆せず話すこと。それが人間味がつたわることになります。
また、忘れがちなのが、「メンバーをほめること」です。
しかし、どれだけ小さな成果でも、そこに至るまでの努力や工夫を承認し、感謝を伝えることが大切です。

まとめ:KPI管理でチームの未来を描く

KPIを効果的に設定・運用することは、営業管理職にとって重要な使命です。
ただ、それは単に数値を細かく決めるだけの作業ではありません。

大切なのは、「チームがどのように目標達成へ向かうのか」というプロセスの見える化と、
そのプロセスを皆で納得しながら遂行するコミュニケーションです。

かくいう私も「なぜできないのか」「なぜやらないのか」ばかり考えてきた時期があり、
メンバーとの関係性も最悪な時期がありました。

一方、メンバーを巻き込み、KGIとKPIの関係をしっかり見据え、計画を共有して
進捗を慎重にフォローする体制に切り替えたところ、チームの雰囲気がガラリと良い方向へ変わり、
最終的に目標の達成率が大きく向上した経験もしています。

営業は、数値目標や自分の努力だけでどうしようもない部分もあり、知らず知らずにストレスになります。
私たちは人間です。そして仕事を通じて幸せになるために働いているのではないでしょうか。
何より大切なのはそんな部分かもしれません。

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