こんにちは。
会社の研修を受けていると、これって本当に意味あるの?効果は?って思うことありませんか?
確かに、何の理由があってこのような研修を受けるのか?と疑問を抱かざるを得ない内容の研修も世の中に存在しています。
結論から言うと、もちろん研修には効果があります。講師が経験で育んだ知見を得ることができ、目的のために開発されたワークや研修ツール、受講者どうしの対話など、研修には大人が学ぶための工夫がなされています。ただ、明確に言えることは、「受講する側の姿勢や心の持ち方で大きく成果は異なる」ということです。
必須で受講しなければならない場合は、あなたの時間は二度と戻ってきません。また食わず嫌いで研修を拒否して、内職に精を出す前に、少しだけご興味をもっていただけるように、企業研修の裏側をお話したいと思います。
企業研修のメリットはこんなにある!真面目に受けないのはもったいない
研修コストはご存じですか?実は意外と高いんです
研修のコストと言われて何かイメージできますか?
わかりやすいところでは、講師への報酬や教材費などですね。企業内で研修が行われる際は、ほとんどの場合、参加者は受講料などは自分で払わず受講をしていると思います。
通常の研修でも私たちの生活費からすると、えっそんなに?ってくらいの金額ですし、講師も予約の取れないくらい人気のある講師や有名人であれば講師料は非常に高額となります。数時間で数百万なんて報酬も実際に存在しています。講師は、高額であればあるほど良い研修になるというわけではありませんが、個人でその人の話を聞こうと思うと費用的に難しいのが正直なところです。
それ以外にも交通費や教室代、PCなどの研修の備品、オンライン研修ではオンラインツールなどの設備費用などもかかる場合があります。
そしてここが重要なのですが、皆さんの様な「受講者が業務から離れている」ということが、大きなコストになっています。研修中では業務を止めているのですが、その時も人件費がそのままかかっています。まず、このような意識がとても大切かなと思います。
講師は知らなくても、何かのプロフェッショナルである
先ほども書きましたが、年間の予定が埋まるくらいの人気の講師ともなれば、毎日毎日、全国のどこかしらで講義をしています。そのベースとなっている経験や専門知識はもちろんありますが、その貴重なノウハウを毎日、何度も何度も話しているので、受講者にわかりやすく、おもしろく、伝わりやすい構成に組み立てられていることが多いです。
企業研修の講師は、研修会社の社員という場合もありますが、多くの場合は、独立したフリーランスや経営者であることが多いです。何らかの分野の第一人者か、会社員時代に圧倒的に活躍してその実績で独立している人が大半なので、パワフルなノウハウを持っていることが多いと思います。
たまたま、講師としての登壇経験が少なく、持ち味が100%発揮できていない場合もあります。だれでも緊張はするものですが、人は好きなことを聞かれるとどんどん話したくなるものです。ぜひとも、受講者からどんどん質問をすることをお勧めします。それだけで研修の雰囲気ががらりと変わります。誰だって、何の質問もなく、話も聞いてくれないと講義もしずらいものですからね。
あなたに企業研修がもたらすこと
もう少し、「社員の立場」で感じられる研修のメリットを、少しリアルな視点からお伝えします。
スキルが身につくと、仕事がちょっと楽しくなる
例えば、ある日受けたプレゼンの研修。
これまでなんとなく話していた社内報告の場が、研修後は「伝えたいことを整理して、相手に響かせる場」へと変わりました。講師が使った、「響かせる」という表現がすごく良いなって思ったんです。
「わかりやすかった」と言われたその時の体験がとても心地よく、自分から話をしたいと思えた瞬間でした。スキルが増えると、仕事がしやすくなりますし、なによりとても楽しくなります。
「何となく」やっていたことに理由が見えると、業務がスムーズになり、評価にもつながっていく実感がありますよ。
成長している実感が、自信になる
日々の仕事では、自分の成長ってなかなか実感しづらいものです。最近いつ褒められました?
研修の中では、ロールプレイングをしたり、講師からフィードバックをもらったりすると、「自分って案外できる」と気づくことが多くあります。
たとえば、対人関係に苦手意識を持っていたある若手社員は、「傾聴」の研修を受けたことで、普段の会話で相手の話をしっかり受け止められるようになったそうです。
それ以来、上司やお客様とのやりとりにも少しずつ自信を持てるようになり、職場での立ち位置も変わっていきました。自信はその人を成長させ、それがさらなる自信になる。そんな場を与えてもらえるのが研修とも言えます。
自分の未来を考えるきっかけになる
キャリア研修を通じて初めて、「キャリアって自分で選んでいけるんだ」と気づく人も多いです。
ある受講者の方は、研修を受けたことで、「自分には向いていないと思っていた管理職も、意外と目指せるかもしれない」と感じるようになったと言っていました。自分の狭い考え方で決めつけていたことも、講師や他の受講者との関わりで視野が人がることが多くあります。
今はまだ目の前の業務に精一杯かもしれません。でも、研修の場で新しい考え方やロールモデルに出会うことで、5年後・10年後の自分をイメージできるようになるのです。
人とのつながりが、視野を広げる
社内研修では、普段関わることのない他部署の人たちと一緒になることもあります。
「うちの部署だけじゃなく、他のチームもこんなことで悩んでるんだな」と気づいたり、「あの人の考え方、ちょっと参考になるかも」と感じたり。
意見交換やグループワークを通して、新しい視点に触れることができるのは、研修の大きな醍醐味です。
研修後にランチへ行く仲間ができた、なんてこともありますよね。
「学べる場がある」という安心感
そして最後に、何より大きいのが「この会社は、自分の成長をちゃんと考えてくれている」という実感です。
仕事でつまずいたとき、「あ、そういえばあの研修の資料を見直そう」と思える場所があること。
自分の頑張りに応えてくれる環境があること。
こうした安心感は、働き続ける中でとても大切な支えになります。
企業研修は、単なる「お勉強の時間」ではありません。
新しい自分と出会うチャンスであり、成長する自信を持つきっかけです。
「ちょっと面倒かも…」と思ったその先に、きっとあなた自身の可能性が広がっています。
それでも研修がつまらないあなたへ
ここまでは、研修のメリットや素晴らしさなどをお伝えしてきました。
ここは、完全におまけですが、それでも、どうしても研修がつらいあなたには、最強の研修中の暇潰し方法をお教えします。
ただ、先ほどもお伝えしたように、人生においてこの大切な時間は二度と戻りません。ひっそりと何か別のことをしても、結局は効率が悪いということだけ添えておきます。
おすすめの暇つぶし
・ムダに姿勢を良くする、うなづく
姿勢を良くすることで脳に血流が行き、眠気防止にもなります。
うなづいている受講者がいることは講師にとっては非常に心強い存在となります。
聞いていなくてもうなづくくらいで大丈夫です(笑)
・他の人の話を聞く、話す
研修は講師の話を聞く以外にも、他の受講者の話を聞いたり、自らの考えを話す場でもあります。
普段なかなか人とコミュニケーションが取れなくなっている方はぜひ練習の場として活用してみてください。
・自分と異なる考えを受け入れる
これからの世の中、多様な考え方の人、人種、雇用形態の方と働く機会もますます増えていきます。
研修では普段あまり他の人の価値観に触れることができるまたとない機会となりますので、D&Iも非常に重要な視点です。
ああまりおすすめしない行動
・寝る
・SNSをチェックする
・他の仕事や勉強をする
・読書
これらは、ついついしがちですが、家や他の機会でもできることです。
貴重な研修時間にはもったいない行動です。

講師をよく見てみよう
企業研修では、講師は経歴で選ばれることがとても多いです。ただ、もう一度登壇できるかは、講師の力量で判断されます。講師も人生がかかっています。ぜひ真剣に向き合いアンケートなどで、忌憚なき意見を伝えてください。
講師を見る視点
・どのような経験をしてきているのか?
・専門分野は何か?
・話の内容がわかりやすいか?
・資料やスライドに工夫がみられるか?
・表情や身だしなみは?
など、ぜひ興味をもって講師を見てみてください。
以前、立教大学の中原淳教授が「研修転移」という言葉を取り上げていました。
研修転移とは、
1.研修の中で学んだ知識やスキルを仕事の現場で実践し、
2.成果をだすことができ
3.かつ、その効果が持続すること
講師がおもしろ。おかしく話をしているかだけでなく、職場で実践が出きるように導いているか?そんな視点でも見てみてください。
優秀な方はやはりどんな研修でも何かを学び取って帰ろうとする方が多いですね。
皆様にとって、せっかくの研修機会が実りある時間であります様に。
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