日経新聞のやさしい経済学にて
近年、日本の大企業や役所で発生している、多くの不祥事について、
日本の企業特有の共通点があるとの記事が日経新聞にありました。
これらが不祥事を起こす組織の共通点とは何か?また、そのような日本の組織で働く私たちは、どの様な能力開発をしていかなければならないのか、そのヒントを探りたいと思います。
Contents
日本の企業特有の共通点とは?
集団的意思決定システム
日本企業には、稟議書に代表されるボトムアップの意思決定のシステムがあります。
そこには最終的な決定権者以外に多くの人がが関わります。
当然、何かを決めるまでに時間がかかり、スピード感が欠け、責任が曖昧になる傾向があります。
模範的な組織人
これは意外となものでしたが、組織に忠誠を尽くすあまり、社会的なルールより組織の利益や上司の意向を優先してしまうということです。
上司としては、直接命じているわけではないし、不祥事を招いた部下本人に権限がない場合、責任の所在が不明確になります。
集団的無責任
こちらは、古くからの日本の新卒一括採用に由来するもので、専門とは無関係に採用された人を専門的な知識が必要な業務に付けることで生じます。
高度化する技術や社会要請に答えられず、組織として不祥事に気づけていない状況です。
不祥事を防ぐこれからの企業は?
企業が不祥事が起こらない体質になるには、
意思決定のプロセスを透明化し、個人の権限と責任を明確にする必要があります。
また、今後は、より一層のグローバル化や、目まぐるしく変わる経営環境を考えると、
新卒一括採をゼネラリスト型人材育成に育成していくという従来の考え方では立ち行かなくなります。
今後は、高い専門性と職業倫理に基づいて、自律的に行動できるプロフェッショナル人材が求めれらるようになります。
個を活かす組織で活躍するために
求められる成長
採用等、企業の仕組みがすぐに変わることはないかもしれませんが、
企業が専門特化型の人材に重きを置くようになるのであれば、
日々、漫然と仕事に流されていると、ある日突然自分の仕事がなくなる日が来るかもしれません。
頑張っていても、なくなるかもしれません。
五年後も十年後も今と全く同じ仕事をしたいたとしたら、それは危険な信号かもしれません。
また、企業がプロフェッショナルに特化した人材を求めるということは、
企業教育は、何を学んで、どう成長するかを自分で描かせる方向にシフトしていきます。
そこでは、自分のありたい姿を描き、
そのために必要なことは何かを考え、
成長に向けて行動することが求められます。
具体的な能力開発
個人が将来のキャリアを描くようになると、
重要になってくるのは、「発信できる力」です。
発信する力の基本は、「書く」と「話す」です。
最近では、アプリなどのプログラムやYouTubeなどの映像も方法の一つとなっていますが、
それも細分かしていくと「書く」と「話す」がベースになっています。
将来を考えて、新しいことを取り入れるためには、
しっかりした土台作りが重要です。
当たり前のことがより大切な時代になって来るのだと思います。