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管理職に求められるエンパワーメント型マネジメントとは?

マネジメント
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1 はじめに

photo of people near wooden table
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 チームの力を最大限に引き出すマネジメントが、今の時代に強く求められています。その中で注目されているのが「エンパワーメント型マネジメント」。これは、メンバーに権限と責任を委ね、主体的に動ける環境を整えることで、組織全体の活力と成果を高めるアプローチです。

この記事では、書籍『社員の力で最高のチームをつくる――〈新版〉1分間エンパワーメント』(ケン・ブランチャード (著))の考え方を参考に、エンパワーメントの基本的な内容と、管理職としてどう実践すべきかについてお話したいと思います。

2 エンパワーメントとは?

エンパワーメント(Empowerment)とは、直訳すると「力を与えること」。組織の中で言えば、メンバー一人ひとりが自らの判断で行動できるよう、必要な情報・スキル・権限を与えることを意味します。

書籍『一分間エンパワーメント』では、エンパワーメントを“人の中にある使われていない力を引き出し、それを解放すること”と述べています(p.20)。ただ任せるのではなく、相手の可能性を信じ、その力が自発的に発揮されるよう支援することが目的であるとされています。

また、本書の中で繰り返し強調されているのは、エンパワーメントの鍵は「正確な情報を全社員と共有する」「境界線を明確にして自律的な働きかけを促す」「階層組織をセルフ・マネジメントチームで置き換える」の3つであるという点です。単に権限を委譲するだけではなく、個人が自信を持って判断・行動できる環境を整えること、そしてマネージャーがその過程を励まし支える姿勢こそが、真のエンパワーメントだと言えます。

3 エンパワーメントが必要とされる理由

環境変化の激しい現代では、変化のスピードも速く、上司の指示を待っているだけでは対応が遅れてしまうこともあります。また、リモートワークやフレックスタイム制度の普及により、マネージャーが常にそばにいるとは限りません。そうした中で、メンバーが自ら考え、行動する力がますます重要になっています。エンパワーメント型マネジメントは、こうした時代背景にマッチした、人と組織の力を高める実践的なアプローチといえます。

4 エンパワーメント実践ポイント

ここでは、エンパワーメントを実現するための3つの鍵——「正確な情報の共有」「境界線の明確化」「セルフ・マネジメントチームの導入」についてすこしだけ紹介します。詳細はぜひ本書をお読みください。ストーリー仕立てで読みやすい内容です。

4-1 正確な情報の共有(Shared Information)

情報は力です。マネージャーが情報を独占するのではなく、チームのメンバーにも必要な情報を惜しみなく提供することで、メンバーは自信と判断力を得て、自律的に動けるようになります。一見、情報は共有するものと秘匿するものがあるように思えるのですが、なるべく共有すべきとしているのが印象的です。情報の透明性が信頼の第一歩であり、組織の一体感を生む土台であると強調されています。「何のためにこの仕事をやるのか」「自分の役割は何か」を共有することで、自ら判断して動く土台ができます。

4-2 境界線の明確化(Clear Boundaries)

人は自分で選んだ道のほうがやる気になりやすいものです。メンバーが自ら判断し、行動できるようにするには、単なる権限移譲ではなく、自分で考える余地と裁量を与えることが必要です。『一分間エンパワーメント』では、上司が「任せる」だけでなく「任せるに足る環境と土台」を整えることが不可欠だとされています。「任せる」とは丸投げではありません。どこまで任せ、どこは支援するのかを明確にすることで、相手は安心して動けるようになります。

4-3 セルフ・マネジメントチームの導入(Replacing Hierarchy with Teams)

エンパワーメントを実現するためには、メンバーが主体的に動けるような仕組みや支援が不可欠です。まず大切なのは、チームで成果を出すための「チームスキル」を学び合うこと。これは、お互いの役割や得意分野を理解し、建設的に意見を出し合う能力を育てることに通じます。

次に、管理職の役割としては、メンバーに寄り添いながら「支援」と「励まし」を日々重ねていくことが求められます。つまずいたときに責めるのではなく、問題の背景を一緒に考え、立ち上がる力を与えることで信頼関係が深まります。

さらに重要なのは、「徐々に権限を移譲する」ことです。最初は小さな判断から任せ、成功体験を積ませることで、メンバーは自信と意欲を育てていきます。上司が壁を取り除きながら、メンバー自身が考えて動けるように導くことが、セルフ・マネジメントチームをつくるうえでの鍵となります。

私はチームスキルってどうやって育てるのだろう?と疑問をもったのですが、そこは研修をするという風に書かれていたので、もう少しどのような研修など知りたかったです。

5 まとめと参考書籍

エンパワーメント型マネジメントは、単に「自由にやらせる」のではなく、「人の力を信じて引き出す」ための支援型のマネジメントスタイルです。メンバーの能力と自律性を信じ、明確な目的と支援のもとで任せることで、チーム全体が活性化し、マネージャー自身も本来取り組むべき業務に集中できるようになります。

まずは、メンバーの強みに目を向け、小さなことから任せてみることから始めましょう。マネージャーとしての信頼が、メンバーの成長の起点になるはずです。

参考書籍 『社員の力で最高のチームをつくる――〈新版〉1分間エンパワーメント』ケン・ブランチャード/ジョン・P・カルロス/アラン・ランドルフ(ダイヤモンド社)

この書籍では、実在のストーリーをもとに、エンパワーメントの考え方と実践手順が具体的に語られています。管理職として、どのようにメンバーを信じ、育てていくかに悩む方には特におすすめです。

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