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新入社員だけでなく職場全体を戦力化するOJTのやり方とは?

マネジメント
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1 はじめに

people along hallway of concrete building
Photo by Ricky Esquivel on Pexels.com

 こんにちは。本記事を書いているのが3月なので、そろそろ新入社員を迎えるという方も多くなってきているかと思います。新たな風として新入社員が入社してくれることは、喜ばしい反面、責任も重大です。人事部門でも研修などを設ける企業が多いと思いますが、現場のマネジャーは、育成の最終的な責任者です。新人育成方法を考えることはマネジメントにとって重要な課題の一つです。特にOJT(On-the-Job Training)は、実際の業務を通じて新入社員にスキルを身につけてもらうための有効な手段とされていますが、マネージャーとしてはどのようにかかわるのが正解かのでしょうか?そこで、本記事では、OJTを通じて新入社員を効率的に育成するための具体的なアプローチやポイントについて考えたいと思います。

2 OJTの基本概念と効果

 OJTとは、職場で実際の業務を行いながらスキルや知識を習得する方法です。研修室での講義形式とは異なり、実際の作業を通じて学ぶため、即戦力としての能力を高めることができます。具体的には以下のような効果が期待されます

  • 実践的なスキルの習得: 理論だけではなく、実際の仕事を体験することで、具体的な技術や知識が定着しやすくなります。たとえば、営業部門では、先輩社員が同行して顧客訪問を一緒に行うことで、実践的な提案スキルを身につけたり、交渉の進め方を学ぶことができます。このように、OJTの現場で得た具体的な経験が、日常業務にすぐに活かせる形で蓄積されます。
  • 職場環境への適応: 実務を通じて、職場の雰囲気や文化を自然に理解できるため、新入社員の早い職場適応につながります。たとえば、新人営業担当が実際の現場で先輩社員とともに訪問を重ねることで、お客様の状況や業界特有のルールを肌で感じながら学ぶことで仕事への理解が早くなります。 実務を通じて、職場の雰囲気や文化を自然に理解でき、新入社員の早期戦力化につながります。
  • チームメンバーとの信頼関係構築: OJTでは経験豊富な社員がOJT担当として指導にあたるため、新入社員との間に信頼関係が築かれやすくなります。たとえば、新入社員が初めて担当する業務で、OJT担当者がタスクの優先順位や進め方について細かく指導しながら、適度な裁量を与えることで、次第に信頼関係が深まります。このプロセスを通じて、新入社員は仕事の進め方に自信を持ち、先輩にも頼りやすい環境が整います。

これらの効果を最大限に引き出すためには、OJTの計画的な実施が欠かせません。

山本五十六の「やってみせ、言って聞かせ、させてみて、ほめてやらねば人は動かじ」ではないですが、新入社員が実際に体験する中で理解を深め、実際に行動に移す機会を与えることが重要となります。

3 効果的なOJTを実現するためのアプローチ

OJTを通じて新入社員の成長を促すためには、以下のような具体的なアプローチが役立ちます。

3-1 目標を明確化する

新入社員がどのようなスキルを身につけるべきか、具体的な目標を設定することが重要です。たとえば、「3か月以内に基本的な業務フローを理解し、自立して作業を行えるようになる」というように、達成可能で測定可能な目標を示します。

3-2 ステップごとの指導計画

新入社員が段階的に成長できるように、ステップごとに指導内容を計画します。最初は基本的な作業を一緒に行い、徐々に責任を持たせることで、自信を持って業務に取り組むようになります。また、進捗に応じて適切なタイミングでフィードバックを行うことで、学習効果を高めます。

3-3 OJT担当者との定期的なコミュニケーション

OJTでは、OJT担当者とのコミュニケーションが重要な役割を果たします。定期的に進捗を確認し、悩みや課題について話し合う場を設けることで、新入社員は安心して成長できる環境が整います。また、OJT担当者も指導の過程でリーダーシップを磨き、部下育成のスキルを高めることができます。

4 OJTを行う上での注意点

OJTを実施する際には、どのような注意点があるでしょうか?押さえておきたいポイントです。

4-1 新人が考える余地の残す

 OJT担当者が全てを説明するのではなく、新入社員が自分で考える余地を持たせることが大切です。たとえば、OJTの初期段階では、業務の進め方は教える必要はありますが、2度目、3回目はヒントをあげて自分で考えて試行錯誤させるようにします。そうすることで、受動的な学びではなく能動的に解決策を見つける力が育まれます。また、指導後には必ずフィードバックの時間を設け、自分で考えた結果を承認することで、新入社員が成長を実感しやすくなります。

4-2 適切な目標設定:

 目標が漠然としていると、新入社員が何をすれば良いか分からず、とても不安になります。ただでさえできないことが苦しいのが新入社員の状況なので、たとえば、「最初の3か月で基本業務を完全に習得する」「半年以内に独自でできるようにする」というような段階的目標を設定します。これにより、新入社員は自分がどの位置にいるのか、次に何を達成すべきかを明確に把握できるため、やる気も維持しやすくなります。具体的かつ現実的な目標を示すことで、新入社員が自信を持って取り組めるようにしましょう。

4-3 業務の目的を明確にする:

 指導する際には、業務の目的を明確にすることが重要です。「なぜその作業が必要なのか」、「全体のプロジェクトや目標達成にどう影響するのか」を新入社員にしっかりと説明することで、作業をただの作業として捉えるのではなく、その重要性を理解しながら取り組むことができます。特に最近は、もの目的をしっかり伝えられないと新入社員のモチベーションに大きく関わるようになってきているようです。重要なポイントです。

4-4 フィードバックの質を高める:

単に「よくできたね」、「いいね!」と伝えるだけではなく、具体的に「〇〇のこの部分が会社のここに繋がってとってもよかったよ」とアドバイスを添えることで、新入社員が業務の意義を理解することになります。そして、次に何をすべきかを明確に把握できるので、たとえば、業務プロセスのどの部分に改善が必要かを指摘し、「次回は事前に必要なデータを整理してから始めてみると、スムーズに進められるはず」といった具体的な考えや行動につながります。

5 OJTの本質とは

 ある企業で、新入社員が初めてのプロジェクトに参加する際に、経験豊富な先輩社員がOJT指導としてつき、3か月間のOJTプログラムを実施しました。最初の1か月は基本的な業務プロセスを共有し、次の1か月では小さなタスクを任せ、最後の1か月で全体の業務を担当してもらいました。その結果、新入社員は3か月後には一通りの業務を自信を持ってこなせるようになり、職場にも早く馴染むことができました。めでたし、めでたし。

ではなくて、

OJT担当者も指導経験を通じて、自分の経験を振り返り、わからないことに向き合い、一緒に取り組むことで、自分自身のスキルアップを実感しました。その後、OJT担当者たちが中心となり、リーダーシップを発揮し、新しいプロジェクトを成功に導く場面が多く見られるようになり、組織全体の成長スピードが加速しました。

そうです。OJTの本質は、新人育成だけではなく、OJT指導を担当する方の成長にこそあるのです。このあたりもマネージャーとしてもしっかりと伝えていきたいところです。

6 まとめ

 OJTは新入社員の実践的なスキル習得と職場適応を促進するための強力な手段です。明確な目標設定や段階的な指導計画、OJ担当者との密なコミュニケーションを通じて、より効果的なOJTを実現ができ、OJT担当者自身の成長にもつながります。計画的に実施されたOJTは、新入社員の成長を加速させるだけでなく、職場全体の雰囲気や士気の向上にも寄与しますので、ぜひ一度しっかり向き合ってみてください。

参考図書『これからのOJT いかにして成果を出す人材を育てるか』

職場環境も大きく様変わりしています、これまでのように単に仕事の知識・技能を教えるだけのOJTでは通用しなくなりつつあります。これからの時代に求められる指導のポイントなどもまとめられていますのでよかったら読んでみてください。それでは。

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